美容業界の未来を

ここ数日、1人で美容の未来について考えていることがあるのですが

誰に相談していいかも分からず…。

ただ思っているだけでは何も未来は変わらないと思うので

一先ず『何か行動を!』と思いこのブログに一度書いてみることにしました。

 

僕の希望する未来を結論から書くべきか

過程をしっかり経た上での思うところを書くべきか。。。

悩ましい。

 

えーとですね。

日本全体が明るく元気になれば良いと思うんですけど

取り敢えず僕は美容師なので美容業界がもっともっと明るくなって欲しいです。

 

よく海外の美容師と日本の美容師が待遇等で比べられるものを目にしますが

日本では美容師の地位というものが相当低く見られている気がするんです。

美容師は美容師法というものに守られているれっきとした国家資格です。

美容師の【師】という文字は他に医師・薬剤師・教師・など他にもありますが意外と少ないんです。

【師】には、『集団を導く者・教え導く者』という意味があります。

 

ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが

今、現在も活躍されている60代・70代の美容師は

お客様から『先生!』なんて呼ばれてる方も少なくありません。

 

どうして。

いつから。

美容師の社会的地位は下がっていったのでしょう?

 

高校生が先生に『私、美容師になりたいと思ってます』と言うと

先生は『やめとけー。給料安くて辛いだけだぞー。』と大抵告げるらしいです。

全く、現状・実情を理解せず上辺だけすくって安易に学生の希望する進路を

捻じ曲げてしまう否定的なその先生の物言いには相当な怒りを感じますが。

 

ですが、一般の方が特別な悪意をもたずに素直に発した言葉が

【やめとけ。給料が安くて辛いぞ。】になるということは、そういうイメージなんでしょう。

 

だから。

僕が思う希望を書きます。

実行論・その途中途中で何が必要で、そのために何をしなければいけないかなんて分かりません。

 

ただまずは

初めの一歩を踏み出すだけです。

 

【病院で保険適用があるように、美容室でも国が料金を一部負担してほしい。】

 

正直、バカみたいなこと言ってるな自分。ってのも分かります。

美容師ごときの分際で。と言われるだろうなとも思います。

国に余裕のある財源がないのも借金まみれなのもニュースを見て知っています。

 

それでも理想を語るだけだったら自由でも良いですか?

 

美容室は容姿を整えにくる場所です。

正直、髪を切らなくても死にはしません。

病院は病気・怪我を治療する場所です。

行かなければ死に至ることもあるでしょう。

お金が無いから満足な治療が受けられないなんてあってはならないと思います。

 

人とは国の宝です。

 

だとしても医師も美容師も同じ国が定めた

医師法・美容師法に管理されている資格です。

美容師免許を取得したからには誇りを持っていたいんです。

 

どうして、こんなに扱いに差が出てしまうのでしょう?

 

美容代は一番、切り詰められる場所だと聞いたこともあります。

2ヶ月に1回カラーカットに美容室行っていたけど、今月お金が無いから

カットだけにしようかな?もう1ヶ月我慢して来月行こうかな?

なんて考えた事ありますよね?

 

そこをもし国に一部負担してもらえたら、美容代をそこまで気にしなくてもいいと思います。

無駄に安売りサロンとの価格競争などで経営が負のスパイラルに追い込まれることも減ると思います。

(通院治療等と同じ概念で言えばきっと点数制になるだろうから価格の自由設定・競争からは脱せるのかなと…。)

潤沢な経営が叶えば、従業員のお給料だって働くに見合う分を満足な額、渡すことだって出来ます。

休みだってしっかりと取ってもらうことも出来ます。

 

【やめとけ。給料が安くて辛いぞ。】には繋がらなくなると思うんです。

『美容師?いいんじゃないか?技術を覚えるのは難しくても将来長く働ける良い仕事だぞ!』

ってきっと先生からも太鼓判が押されるのではないでしょうか?

 

長い労働時間。安い賃金。

そんな問題、早く片付いてほしい。

ただただ、目の前のお客様に真剣に向き合いたい。

目の前のお客様だけに集中してヘアデザインを提供したい。

そう思います。

 

少し、話しは脱線します。

 

偉そうに聞こえたら申し訳ないのですが

僕は、お客様が神様だとは思っていないタイプです。

 

もちろん、美容師側が偉いとも思っていません。

 

対等な立場として向き合っていけたらと思っています。

 

私たちは満足して頂けるヘアデザインを提供し

お客様からはそれに見合う対価を頂く

 

この関係性に優劣をつけてしまうから

お客様の要望にイエスマンに成り下がってしまう美容師が出来てしまうんじゃないかと思います。

 

お客様も美容師もヘアデザインに関してはそれぞれの好みがあります。

しかし私たち美容師はその道のプロです。

責任をもって、その人に似合うデザインを見極め提案させてもらう。

お客様からの要望でも似合わないものはハッキリと伝える。

条件がそろわず出来ない技術はお断りをする。

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これは、やはり対等な立場でないと中々お客様に言い切れるものではありません。

そのスキルを磨くために私たちは昼夜、修練を積んでいます。

 

なので前髪だけ切ってもらうのになんで1000円も取るの?

数分で切れるんでしょ?もっと安くならない?

なんて思わないでくださいね?

その数分で素敵に切るために1年、10年と時間をかけて技術を磨いているんです。

そう考えると高くは感じませんよね?

 

【美容師】という素晴らしい職業が日本において

どうかもっと多くの人に価値を感じてもらって認めてもらえる日が来ますように。

願いを込めて書かせて頂きました。

 

もっともっと綺麗になりたい。

素敵になりたい。

と、願いを持つ方が通いやすい美容室になりますように。

 

多くの人が輝いて明るい日本になりますように。

 

美容業界に明るい未来が訪れますように。

 

アルチア 代表  土沼 隆