「説明すること」の難しさをよく感じることがあります。
書き始めから予測されるのですがこのブログも少し長くなります。
途中で読み終わってしまうと私がお客様に対して暴言だけ吐いているダメな美容師として
認識されかねないためご理解ください。
(途中、言葉が粗雑になっているはずです)
出来れば最後まで読んで頂けたら伝えたいことの本質が理解して頂けるかと思います。
私は美容師なので、お客様にヘアケアについての説明をする機会がたくさんあります。
昨年のヘアケアマイスターを取得してからはより一層
お客様自身にキレイな髪を自分自身のものとしてもらうべくたくさんの時間をかけて意識的に伝えるようにしています。
そういったときにいつも感じるのは
「伝えたいことは、どこまで伝えられているんだろう?」
「この説明は、どこまで伝わっているんだろう?」ということです。
例えば、「タンパク質」という髪を構成する上でかかせない素材がありますが
それが髪のどこにあって、どんなはたらきをしているか全然知らないお客様に
トリートメントの必要性やヘアオペを説明することは非常に困難だったりします…。
(知らない。のが当たり前なのでご安心くださいね)
でも、それはやはり良い状態の髪の毛次第でその方の日常生活はもちろん
正確や顔つき、周りに与える印象を大きく変えられる力が髪にはある。と強く信じているからこそ
伝えたい!と願いますし。
伝わって欲しい!と願いお話ししています。
それでも、「タンパク質というのは、髪の他には体のこの部分にあって、こういう働きをして…こんな風に重要なんですよ」という
学生が聞くような説明をやりはじめたら、もうキリがありません。
私ですら美容歴13年目にしてまだまだ満足いくレベルで髪に精通しきった!と自信をもっては言えません。
だからこそ、ヘアケアについて基礎知識がないお客様たちに
完全に理解可能なように髪のことを説明するというのは、とても難しいことなんです。
正直に言うと限られた時間で
髪のこと、ヘアケアのことを100%説明するのは、無理なのではないかと私は考えています。
では、どうして「説明」するのか?というと
「髪のことを可能なかぎり理解してもらうこと」のほかに、「理解したような気持ちになって」安心してもらうこと。
また、「この美容師は知識がしっかりとあって勉強しているんだな」と信頼してもらうこと。が目的だと考えています。
結局のところ、よくわからない説明を受け、何かの選択をせざるをえないときには
「この人は信頼できるか」を基準に判断したりしませんか?
僕が学生でお客様として美容室に通っていた時に感じていたのは
説明が苦手で、大丈夫かなこの美容師さん?
と思った美容師たちは大抵、思い返してみると専門用語や横文字をそのまま使ってたように思います。
「このカットは、グラデーションをうんたらかんたら」
「バングをスライシングでカットしてアンニュイなうんたらかんたら」
「どやっ」みたいな。
矛盾するのですが専門用語を多用していてもただ、言いたいだけじゃないかな?なんてのが伝わってくるんですよね。
お客様は髪に対する「グラデーション」とか「スライシング」という言葉を理解できるのでしょうか?
少なくとも私は全く理解できませんでしたし
きっと全く伝わってないと思うんですよね。
そこが不信感や満足感の不足に繋がっている気がします。
現場では、日常用語なので、ついつい使ってしまう、というのもわからなくはないですが……
やっぱり使い方は時と場合に応じてしっかりと使い分ける必要があると思います。
日本語なら大丈夫、というわけでもなく「染毛とは酸化染料と過酸化水素を酸化重合させることにより発色します」というのは、音声にすると
「せんもうとはさんかせんりょうとかさんかすいそをさんかじゅうごうさせることによりはっしょくします」
になるわけですが「さんかせんりょう」とか「さんかじゅうごう」というのも、そんなに簡単な言葉ではないですよね?
ですから、それも「化学の力で髪の内側に色の粒を入れて発色・定着させていくのがヘアカラーです」くらいのわかりやすさに「翻訳」したりします。
ベテラン美容師ほど、こういう説明が上手い(もしくは、お客様にわかりやすい)場合が多くて
若い美容師さんだと、かえって専門用語だらけで
「これ理解されているのかな?」って心配になることが多い気がします。
たぶん、美容の世界で仕事をして、「わかっている人」に囲まれていると
「常識」のハードルが上がってしまうのかもしれません。
相変わらずまとめるのが下手くそなわけですが
何が伝えたいかと言いますと
やっぱり髪に対する思い・熱量がある以上
分かりやすく、かつ的確な言葉で髪に関する話はこれからもアルチアでは
継続していくつもりです。
何でも聞いてください。
分かりやすく、かつ知ってためになる情報をきっとお応えできると思います。
頂いた質問の答えが分からなければ、しっかり調べ直します。
さらに昇華させてお応えさせて頂きます。
知識からもお客様の美容熱が高まり素敵なヘアライフを送れますように願っています!
ふと、お風呂に入りながら考えていたことをまとめたブログでしたm(__)m