スタッフ紹介を改めて ~須藤ってこんな子~

アルチアには今、共に働くスタッフが2名います。

 

以前、土沼はこうして美容師となった

こんなブログを書いた後に

「君たちも自分のこと書いてみなよ。俺も興味あるんだけど。」

と言ってからしばらく経ち。

まぁ、書きそうな気配もなさそうなので

(ある程度その人の過去が分かった方が色々と楽しいかな?って勝手に思ってるだけです)

僕も2人の過去は詳しく知らないのですが

今回はそんな2人の現況を中心に改めて僕から1人ずつ紹介させてもらいます。

 

1人目まずは須藤 花音から。

今、現在美容師2年目になり出来る仕事が少しずつ増え始め

お客様から「須藤さんのシャンプー気持ちいいね」と言われるたびに

地上から2cmほど浮きながら(←ここ重要)満面の笑みで

「えーっ☆ フフフっ☆ ウレシイデスー☆彡」

と本心から喜びを表現できる近年、類を見ない素直な子です。

 

そんな須藤を入社当初から最近までを少しだけチラホラと書いてみようと思います。

少しだけになるか厚みが増すかは須藤次第であります。

 

あくまで須藤の仕事外でのプライベート・プライバシーに

関することはもちろんここでは内緒です★

 

話は変わりますが

仲良くしてくれている周りの美容師さんたちは須藤のことを「かのん」って呼んでくれます。

小髙もよく「えみこ」って呼ばれています。

正直いいなー。って思っています。

下の名前で呼べたら距離が縮められそうですよね?

 

でも、何故か下の名前で呼ぶことができません。。。

だいたい、苗字か「ねー」か「君」か「あなた」です。

こう書くとなんとなく他人行儀で堅苦しい美容室っぽい感じがしますけど

ご来店いただいたことのある方なら堅苦しくないアルチアってわかってくれますよね(汗)?

 

でも察せられるでしょうか?

ここでこれらを書く意味を。

と、いうことは。

ついに?

ついに!?

「かのん」・「えみこ」と明日から呼ぶのでしょうか?

ふっふっふ(笑)

 

さておき。

 

須藤は入社面接・見学共にとても遅めのタイプでした。

聞くところによると卒業間際まで美容師になるつもりは無かったそうで。

それでも、その間際で思うところに変化が訪れアルチアに縁合って来てくれることになりました。

入社当初は健康的でまだ肌に色艶があって良いですね☆彡

20歳!って感じです。

頂き物のお菓子なんて一口でペロリです。

 

彼女の出身は長岡なのですが、

学生の時にアルバイトをしていた新潟駅前の居酒屋で大変お世話になっていたそうで

きっとそのみんなからの後押しが強くあったんだと思います。

今でもよくそのお店の話を彼女から聞きます。

 

美容師は楽な仕事ではありません。

(そもそも楽な仕事でお金を稼ごうとしたら合法なわけない)

でもただ辛い仕事でもないはずです。

 

自分はたまたま好きで15年続けられていますが

3つ違う会社(美容室)で働いた経験を踏まえ思うことは

自分が「美容を好き」ってだけじゃ続けるのは本当に困難な仕事だなってことです。

 

人のせい、周りのせいと言えばどこか聞こえはよくありませんが

環境。って大切ですよね。

 

そういう意味で言えば。

おんぶにだっこも困る話ですが

彼女の両親や家族。美容学校の先生たち。バイト先の大切な仲間。

彼らの期待と望みも共に彼女と僕の肩にかかっているんだなと思えます。

 

卒業直前まで美容師になる予定じゃなかった彼女が美容師を続けていく。

勝手に想像するのも申し訳ない話かもしれませんが

とてもそれは細い糸のように感じます。

ほんの微細な出来事で切れてしまうような。

 

僕の仕事はその細い糸を少しずつ編みながら

毛糸にして、縄にして、最後には鋼鉄のロープにしてやることでしょうか。

 

「あぁ、毎日大変だけどやっぱりこの仕事って楽しいな」

そんな心で毎日を終えてもらえたらと思っています。

 

で。

当時の彼女が何を思っていたかは彼女しか知りえない話なのですが

入社面接で彼女の掲げた目標は僕の想像を遥かに超えるものでした。

 

「23歳で渡米したい」

2年で美容の技術を身につけながら語学の勉強を並行しつつ習得する。

そんな彼女の目標は確かにアルチアの勤務形態からしたら適していたのかもしれません。

 

理由は営業時間が18時までだからです。

アルチアは18時に掃除が終わっていれば帰ります。

カット・カラーの最終受付時間は15時30分です。

以前、違う美容室で働く方から「やる気あるの?」と問われたことがありましたが

大真面目にやる気しかありません。

 

本気でなければこんな形にはしません。

皆さんの知っている美容室は日付の変わる時間まで煌々と灯りをともし練習を頑張っている姿でしょうか?

それらを全く否定するつもりもありませんし私自身が「それ」を実践してきている人間の一人です。

 

考え方の主軸がどこか。

ここに尽きます。

 

最近スタッフにもよく話すようにもなりましたが

・仕事のための人生か

・人生のための仕事か

僕のここに対する思いは強烈に強いものがあります。

 

須藤の人生。

これを謳歌させるためにはアルチアはとても適した会社だろうと判断し

彼女を雇用するに至りました。

 

自分がスタイリストデビューを果たしたのは入社23か月目のことです。

それこそ寝る間も惜しみ始発で職場に行って朝練。

夜は掃除・雑用・次の日の準備を終えてから終電まで練習。

休みの日もカットモデルにほとんど費やし続け、なんとかギリギリ2年内でデビュー出来ました。

おかげで友達なんて一人も出来ませんでした。

(あ。これ笑うところのやつですよ笑)

 

この営業時間外の練習なく2年で自分の過去と同じカリキュラムをやるのか。

すげー地獄だな。。。

と一瞬思っては見たものの。

土沼と須藤は別の人間です。

 

もともと自分は先生が投げ出すほどの不器用な人間でしたので

必要以上の練習は必須でした。

 

須藤はどうか分かりません。

何をやらしても器用だったら1年足らずでデビューも夢でないかもしれません。

 

トレーニングを見守る僕と小髙にかかる負担も想像だに絶しますが

未来ある彼女の美容人生が花開くものであれば。

将来、NHKのプロフェッショナル・TBSの情熱大陸でチラッと僕を偉大な先輩として紹介してくれれば。

安い投資だろう。と頑張ることを決意したんです。

 

だから、入社当初は徹底的に勤務時間中のスケジュールやらトレーニングを

タイトに詰め込んでいきました。

気付いたことがあれば、後でなんて言わずにその場で指導。

少し誇張しすぎかもしれませんが「秒」も無駄にせず

神経を張り詰めながら見続けました。

須藤の為に良かれと思ってやったことですが

これら教育・指導の最中に気づけなかった私の責任が

後で彼女を大きく苦しめてしまうことになりました。

 

須藤が持った【夢】と【糸】は完全につりあっていませんでした。

 

彼女に与えた指導・教育はストレスにしかなっていなかったようで

楽しんで仕事をするどころの騒ぎでは当然なくなっていました。

 

何を教えるにしても、注意するにしても

彼女が僕に向けてくる目は死んだ魚のソレです。

ちょっと写真誇張したもの使いました…(笑)

 

きっとキャパオーバーで頭には入っていっていなかったんでしょう。

それでも、ここで音をあげてはいけない。

彼女が望んだ夢は平坦な道ではないことは最初から誰の目に見ても明らかなんだから。

と、自分に言い聞かせ手を緩めることはありませんでした。

 

入社後、半年も経過したころ須藤に1つの変化が訪れはじめました。

返事が極端に小さい。こっちを見ない。は常態化してきたものの

(ここらへんでとっくに異変に気付いて話を聞いてあげるべきだったと思っています。)

何を言っても涙を堪えきれなくなってしまいました。

 

・注意をする → 泣く(´;ω;`)

・名前を呼ぶ → 泣く(´;ω;`)

・朝礼をする → 泣く(´;ω;`)

・終礼をする → いうまでも無く泣く(´;ω;`)

・ホメてみる → 泣く(´;ω;`) えっ…?

と。

 

このように、やることなすこと僕と接するごとに

拒否反応でも示すかのように無意識で彼女の目には大粒の涙が浮かぶようになってきました。

 

さすがに鈍感な土沼でも、こりゃいかん。と思い

一度ゆっくり話してみなきゃなと思って時間を営業後に作ってみたんです。

 

「最近どうしたの?大丈夫?」

聞いてみるものの須藤は下を向きこちらを見てこようとはしません。

少し時間が必要なのかもしれないと察した僕は待ってみることにしました。

 

しかしながら1分待っても5分経っても、重い口は開こうとしません。

待つのって大変だな。って思いながらチラッと須藤を見て見ると

既にかなり泣いているではありませんか…。

「今日まだ何も言ってねー」と思いながらもう一度聞いてみることにしました。

 

「ねぇ、話したいことある?」

須藤から返ってきた言葉は予想だにしないものでした。

「もう帰してくださいっ!!!」

土沼「…。(嘘だろ?)」

 

完全に斜めからの返しに戸惑いを隠せませんでした。

 

また、少しの日を開け

これからのことを話し合おうと須藤を呼び時間を設けました。

(土沼は懲りませんね)

(懲りてたまるものか。こっちだって遊びで須藤の人生預かってない。)

 

この時はどういうわけかたくさん話をしてくれましたし

たくさん僕の話も聞いてくれました。

 

要約するとこんな感じです。

須藤 ・正直、今は仕事が楽しくないし毎日辛い(そうでしょう)

須藤 ・仕事を辞めたいとかはないけど、今どうしていいか分からない(あっ、辞めるつもりはないんだ!?)

土沼 ・須藤が入社時に掲げた夢・目標はとても素敵なものだ(本当にそう思う)

土沼 ・普通のことをしていたら普通の人にしかなれないよ。君の抱く夢はそれとは違うね。

土沼 ・辞めるつもりがないんだったら、仕事を楽しくできる方向にシフトしてみない?

 

そこから須藤には僕が日々やっているストレスを全く溜めずに

ただただ楽しく仕事が出来る方法を彼女にあったやり方で伝えてみました。

ポイントは【いかに心を軽くするか】です。

 

それから須藤の目標は少し違う方向に変わりはしましたが

(でも、とっても素敵な夢だし目標です。)

今はビックリするくらい泣かなくなりましたし楽しそうに仕事をしています。

 

それでも須藤も人間なのでたまに「モキーっ」としていますが

話しをまた聞いてみると素直に話してくれるようになりましたし

僕の話もまっすぐきいてくれているように感じます。

 

彼女の最大の魅力は【笑顔とそれに次ぐ愛嬌】です。

本当に、残ってくれて良かった。

美容を続ける選択をしてくれて良かった。

 

きっと素敵な美容師にしてみせます。

 

でも、それは僕や小髙の指導ではなくて

彼女自身が素直な今のまま進んで行けば自ずと

「素敵美容師」になれるんじゃないかなと思います。

 

須藤は大好きすぎるあまり、よく「安室ちゃんは神!」と言っていますが

「神様はこの世にいないんだよ?」と喉まで出かかったソレをぐっと堪える土沼がいます。

なぜなら日本では信仰の自由は憲法で尊重されているからです。

人がどうこう言う問題ではないのです。

 

まぁ、そんな真っ直ぐで純粋な子が良い人生を送れないなんておかしいですよね?

 

 

 

 

ご来店頂いていますお客様へ

 

これからの須藤は本当に見ものだと思います。

彼女の成長を楽しみにしていてください。

微力な土沼と、もっと素敵な先輩美容師の小髙がそのサポートを続けます。

 

で。

次回はその素敵な先輩美容師の【小髙】の紹介ですね。

 

さてさて、小高とは色々あった5年です。

書ききれるのでしょうか…(笑)

絶対に書ききりますので投稿まで暫く時間を下さい|д゚)

 

そしてアルチアの須藤のことでしたが

ここまで読んで頂き本当にありがとうございました。