2020 NYFW AW コレクション参加日記

土沼です。

 

2月12日 8日間の日程を終え無事に帰国しました。

不在の間、ご迷惑をおかけいたしました。

予約の変更をして頂いた方、サロンを守ってもらった小高・高橋

本当にありがとうございました。

 

今回は昨年に続いて2年連続での参加となりました。

滞在6日の間に今回は6つのメゾンを担当させて頂きました。

・Katya Leinovich

・Vivienne Hu

・Hakan Akkaya

・LaQuan Smith

・Negris LeBrum

・CADA FASHION COLLECTIVE

1つひとつはインスタグラムでコツコツと書いていましたので

見てもらえたら嬉しいです(*´ω`*)

@archiar_donuma

 

こちらにもしっかりとまとまった記事がありますのでご覧いただけると嬉しいです。

(ランウェイの様子など盛りだくさんです!)

NYFW2020AW レポート

 

ここ(このブログ)はいつもの僕の庭なのでちょっと違う観点から

ニューヨークコレクションの舞台を切り取って紹介したいと思いますYo!(←やだ。なに超ダサい…)

 

改めて僕の基本スペックを書いてみると。

幼少期から部活も団体も1度も所属したことが無く

協調性の無さにかけては天下一品を誇る自負が昔からあります。

なので、自分より強めの人が多い空間ではドブネズミのように隅でチューチューしてばかりで。

あれ?これ周りみんなウサギさんたちばっかり?みたいな空間を見つけては

周りに対して優しくなれる。

人によって大きく態度を変えるクソカメレオン美容師です。

 

今回のコレクションでは僕は後者のカメレオンでした。

たった2回目の参加ですが初めて参加するヘアメイクさんたちが特に多かったと聞きました。

 

去年の参加中、ドブネズミの僕は常に不安が付き纏っていました。

どんなにトレーニングをしてもこれで大丈夫か?という不安

ドラクエで言う[ガンガン行こうぜ!]タイプの周りが大勢いて、

チームとはいえ最優先すべきはショーの成功をおいて他に無く。

 

トレーニング中もニューヨークに渡航したあとの本番も。

みんな目の前に必死で、初参加は前回も何人かいましたが

キャリアも年齢もまだ若い僕含め4人はなんとかお互いでフォローしながら

頑張ってやってきました。

 

…辛かったな。苦しかったな。

2度ともう挑戦することは無いだろうなと思ってやってました。

(今だから言えるんですよ?)

 

だから、何が正解かなんて知りませんが

少なくとも去年の僕と同じ気持ちの人は作りたくないな。

本来のコレクションにだけ集中して頑張るみんなでいたいなと思って

ひたすらウサギ狩りに徹したんです。

(言い方が悪かったかな笑 狩ってはいない。心配して見つけていた。)

 

そんな心配も杞憂で今回も何人かいた初参加の人たちは

各地のスペシャリストばかりで逆に圧倒されていました。

 

そんな中、だいたい二人一部屋のルームパートナーと渡米中は過ごすんですけど

今回僕のルームパートナーは愛知の美容師マーシー

キャリアも年齢もマーシーが先輩なのですが初対面の時、20後半かな?

(美容師はなぜか男女ともに年齢不詳者多し)

と思って年下だろうけど、初対面だから最初の挨拶くらい敬語でいくか。。

と思って軽く話してみたら全然年上で…。

舐めた敬語は一瞬でゴミ箱いきになりました。

 

本当にマーシーは存在自体が明るく、いるだけで周りのみんなを笑いに包んでしまう

天性の【陽】をもってるんだなぁと羨望でした。

ときどき、腹がちぎれるんじゃないかくらい笑わせてくれて

でもマーシーにその自覚は無く

笑い過ぎたら先輩に失礼なんじゃないかという真面目な気持ちと

それにしても耐えられないくらいの面白い行動を繰り返し過ぎるから

ずっと脳内で天使と悪魔が戦い続け

結果いつも悪魔が勝ち続け、ヒーヒー笑ってました。

大変失礼いたしました。

 

 

他の渡航中の記憶に残る思い出といえば

2回目のニューヨークだから前回よりもたくさん英語でモデルと会話したい!

と胸に掲げ参戦したことでしょうか?

1つ・Hakan Akkayaというメゾンのみ現地のヘアメイクチームとバディを組んで

モデルを担当するという新しい試みで

ペアを組んだのが『サイ』と言われてる彼でした。

1人のモデルを一緒に協力しながら仕上げる2,30分

もちろん僕は英語を流暢に扱うことは出来ませんので

アイコンタクトと「OK!」と、得意じゃない笑顔で意思の疎通を試みたのですが

その一人のモデルが終わるまでサイは僕に50回をゆうに超える回数で

目が合う度にウインクをかましてくるんです。

最初はAll lightかKeep it up かな?くらいに流していたんですけど

いよいよ視線を感じて目を合わせるとバチコーンとウインクが飛んでくるから

一瞬避けかけましたけど、ここはアメリカ。とよくわからない納得を自分に落とし込み

ウインクが得意でない僕は偉そうに頷き返すことにしてみました。

ま、そんなどうでもよい僕の脳内やりとりを横目にどんどん

モデルのヘアスタイルは完成していき

日本で今まで見ていた当たり前のブロー技術や使う道具の選び方

全てが新鮮で、あぁ本当に来てよかったな。

絶対、帰国したらすぐお客様に実践してみるんだから!

でも、どうせコダカあたりが横目でチラチラ見ながら「あーまたカブれて帰ってきたな」とか

思うんだろうな。。。とか

色々また脳内未来予想図を描きながら楽しい時間は過ぎていきました。

 

今回のニューヨークコレクションは去年よりもさらに

ハードスケジュールで大変なトレーニングと本番の期間を過ごしましたが

本当に周りのメンバーに恵まれ

最高のチームワークを発揮できたんじゃないかなと思います。

 

帰国後も現実感が薄く、どこかまだメンバーのみんなと一緒にいるような感覚が続いていて

家族からは『いつまでも、カブれてんじゃねーぞ!』と叱責をうけましたが。。。

多分この感覚を言語化するのはとても難しいですけど

ひょっとしたら

今まで美容を16年続けてきた自分が外の世界でも認めてもらえたのかな?

やってきた技術が通用したな

まだまだ新しい技術は世界にゴロゴロとあるんだな

のような

先の見えなさすぎる魅力的な仕事に就けているかもしれない。

って気付いてしまったから嬉しすぎて夢見心地なんだと思います。

 

もっともっと精進を続けてアルチアのお客様にそれらを発揮するのが

自分の後にも先にも変わらない優先事項なので

そのためにもまたコレクションで海外に行く機会が獲られたときは

陰からでも応援してもらえたら嬉しいです!

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。