口より手を動かせば?という架空のお話し

これはあくまで架空のお話し。

繰り返します。
これはアルチアの中のお話ではありません。

とある先輩と後輩の会話です
後輩A「先輩、教えてほしいんですけど忙しい時でもどうやって練習する時間作れますか?」
先輩B「時間は作りなさい。」
後輩A「あの、その具体的なやり方があれば教えてほしいのですけど。」
先輩B「…。本当に私が言ったとおりに必ずやるの?」
後輩A「え。…あ、はい。参考にします。」
先輩B「やっぱりやめとくわ。本気でない人に何言っても無駄だからさ。自分で考えな。」

世の中の皆さんが誰かの先輩で、そして後輩で。
こんな類の会話を想像できませんか?
うまい人や昔からやっている人に対して、「教えてくれ」と言う人は多い。
しかし、教わったことをちゃんとやる人がどれだけいるかというと……。
教えてくれ、手伝ってくれ、というわりに、こっちが言ったことをやらない。

それがわたしは、どうも受け入れらません。
「いま自分ができる範囲でなんとかしよう」とするだけで
「できることを増やすために努力しよう」とはならない。
しかし世の中にはこれらが圧倒的多勢なのかもしれません。

よく、「どうしたらいいですか」とざっくりとした質問をする人がいる。
こちらがいくら丁寧にアドバイスしても、次までにやってこない人がいる。
求められたことを教えたのに、なぜかやたら反論してくる人がいる。

その人たちは、やる気がないからそんな態度なのでしょうか?
いいえ、やる気はある。
やる気がなければ、そもそも質問したり、アドバイスを聞いたり、教えてもらったりはしない。

でも、向上心が足りていない。
目標達成したいという気持ちが10あっても、そのために10の努力をする覚悟があるわけではない。

その人たちが求めているのは
「できることを増やして自分をレベルアップする方法」よりも
「現状の自分でどうにかできる手っ取り早い解決方法」。

でも教える側は、「聞いてきたってことは向上心があるんだな」と考えてアドバイスする。
だから、「なんで言ったことをやらないんだ」と困惑し、「やる気がないなら聞いてくんな」と腹を立てる。

そんな様子を見て、向上心がない人は
自分では十分やったつもりなのに「もっとちゃんとやれ」と言われるから、おもしろくない。
「あれやれこれやれってうるせーな。もっと手軽な方法はないかって聞いてるんだよ」と、うんざりする。

もちろん、どちらが正しいというわけではない。
ただ、やる気があるからって向上心をもっているとはかぎらない、という話です。

さて、ではやる気はあるけど向上心はない人と、どう付き合うのがいいのだろう。
「教えてもムダ」と、関わるのをやめればいいのでしょうか?
(それが出来るなら本当に楽ですが意外と後輩にも可愛いとこあるから一概に切り捨てられないのが心情ですよね…)
手軽なチャレンジからはじめてだんだん本気になることもあるし
向上心はあるけど自分磨きの方法がわからなくて困っている人もいるかもしれないし。

というわけで、そういう相手と関わるとき、この3ステップを踏めばいいのではないか、というのを考えてみました。

1.まずは必要なことをひととおり教える
2.優先順位が高いものをピックアップする
3.やらない理由を聞く

(ちなみにアルチアではこの3がとても重たいので後輩たちの目はすぐ死にますね(笑))

なので私含め先輩たちが考えなければいけないのは
『教えるときは、相手が目標に対してどれだけ努力できるかを考えてから』という点なのかもしれません。

だから、だれかになにかを教えるとき、相手に向上心があるかどうか
もしくは向上心が芽生えそうかどうかを見定めることが大切かもしれません。

それは、「こちらの提案に対しどれだけ真剣に受け止め、実行に移すか」で判断できそうです。

向上心があれば、少しアドバイスするだけで、あとは自分で考えて実行する。
たとえ実行に移さなくても、真剣に受け止めていたら
「なぜやらないか」の理由があるはずだから、それを聞けばいい。

相手の向上心の度合いに合わせて教え方を変えれば、トラブルがちょっとは減るんじゃないかと思います。
相手にやる気があっていろいろ聞いてくるからといって、向上心を期待しすぎてはいけない。
人の気持ちはそれぞれ。
そこまでコントロールする権利も義理も無いな。
という自戒の気持ちも込め今回のブログを書きました。