【冬の美容室】〜美容師、今日も戦場に立つ〜

冬です。寒いです。
人類みな、暖かさを求めて服装がモコモコになりがちな季節です。

ですが、美容師には冬になると恐れおののく存在が現れます。
そう、あれです。

フード界のキング “パーカー”
首守り界のエリート “タートルネック”

今日はこの二大巨塔について美容師目線での戦いを語りたいと思います。
(※朝礼で語るには長すぎるけど、ブログなら許される。)

 

1. パーカーのフード、存在感が強すぎる問題

冬の美容室。
だいたい5人に1人はパーカーで来店されます。

皆さんおっしゃるんです。
「寒かったから〜」
分かります。いや、本当に分かりますよ?

でもそのフード、
厚み、どうした!?冬用なの!?中にクッション入ってる!?
ってくらい、ドシンと鎮座していることがあるんです。

シャンプー台に寝かせるとき、フードが枕の役割を超えて
「ここで昼寝でもする?」 ってくらい盛り上がってる…

そのせいでお客様の頭は通常より上に上がり、
シャンプー中の美容師はこう思うんです。

「うん…水流す角度…むずっ!」
「シャワー、首に入りそうで怖い…!」

カットのときも大変。
フードがぶ厚すぎてロングヘアの方の毛先が勝手にレイヤーの角度がついてしまっているんです。
お客様には伝わるでしょうか…。
毛先がまっすぐ下に落ちてくれないので正確なカットラインが本当に作りづらいんです。

そして、男性だから良いわけでももちろんなく、首の角度が微妙にズレるんです。

結果、
美容師 vs フードの静かな毛先・首角度バトル
が毎冬、開催されています。

 

2.タートルネック、守りが強すぎる問題

タートルネックは冬の王者です。
おしゃれだし、暖かいし、小顔効果まであるなんて、
そんな美味しい話ある!?って感じ。

しかし美容師から見ると…

「首周りの守備力95/100の防寒装備」

クロスをつけるとき、衝撃の事実が発覚します。

どこもかしこも“段差”になる。
そこから髪の毛が侵入。
気づけばタートルの中は細かい髪の毛のパーティー会場。

終わった後、お客さまが
「わ〜すっきりした♡」
と言いながら帰ろうとする背中に、

美容師は心の中でこう叫びます。

「え…タートルの中…髪めちゃ入ってる…!ごめんほんとに…!」

さらにカラーの時も地味に大変。
タートルが立派すぎてカラー剤が服につかないよう、
折ったり、引っ張ったり、タコスみたいに折り畳んだり…

美容師は一瞬だけ、
「自分、タートル調理してる?」
という気持ちになります。

 

3.冬の服装、お願いだから“脱げるやつ”で来てほしい

ここでひとつ、美容師から心の底からのお願いです。
美容室に来るとき、首元がスッキリ“しやすい”服装で来てください…!

100%じゃなくていいんです。
「できれば」でいいんです。

例えば…
・パーカーの上にコート着るなら、パーカーは脱げるジップタイプのやつにする
・タートルネックは、上に脱ぎやすいカーディガンとか羽織る
・首元だけ薄くして、代わりにマフラーで温度調節する

“フードは美容師側にとって敵”と心得てくれませんか(?)

ほんのちょっと工夫してもらえると、
美容師の動きがめちゃめちゃスムーズになります。

結果として、
仕上がりも綺麗になるし、服も汚れにくいし、髪も入りづらいし、全員ハッピー!

 

4.美容師の本音をまとめると……

パーカーもタートルも可愛い。
冬コーデの主役だし、否定したいわけじゃない。

でも!
美容室では“アイツら強すぎる”のが問題。

だから冬だけ、
ちょっとだけ美容師に優しいコーデを思い出してくれたら…

美容師、泣いて喜びます。
(※実際には泣かないけど、心の中でガッツポーズする)

 

5.まとめ

冬はおしゃれも防寒も大事。
だけど、美容室では“動きやすさ”が最優先になる瞬間があります。

パーカーのフード、
タートルネックのガード、
その強さと戦っている美容師の姿を、
このブログを読んだあなたが一瞬でも思い出してくれたら…

冬の美容師、救われる。

どうか今年の冬は、
“首まわり自由派ファッション”
でご来店いただけると嬉しいです。

美容師「ちなみに、このパーカーって脱げます?」
お客様「いやー、中は肌着なんで無理っすねー」
美容師「そうですよねー(苦笑い)」

こうならないためにも!
あなたの可愛い・綺麗に全力で向き合うためにも…!

(これ系のブログ毎年書いてる気もしますけど!!!)
(頼む!いい加減届いてくれ!お客様に!!!!!)

どうか心の底からよろしくお願い致します。