期待だけが積もった朝

最近はずーっと言われてましたよね。
「今季最強寒波」
「警報級の大雪のおそれ」
「不要不急の外出は控えてください」

もうこのフレーズ、冬になると聞き飽きたはずなのに、なぜか今回は信じてしまった自分がいるんです。

天気予報を何度も確認して、スマホの画面を指で拡大しながら
「え、これ結構降るやつじゃない?」
「朝には真っ白かな…?」
なんて、心のどこかでちょっとだけワクワクしてしまって。

前日の夜は夜で、
・明日は早めに家を出た方がいいかな
・靴、滑らないやつにしよう
・あ、雪かき必要かも
なんて、完全に“雪が降る前提”の脳内シミュレーション。

なのに。

朝、カーテンを開けた瞬間。

……あれ?

道路、積もってない。
車、普通に走ってる。

え?
どこいった?
あの「警報級」。

このときの気持ち、分かる人多いと思うんです。
困るほど降らなくて良かった、はずなのに、
なぜか残るこの肩透かし感。

「降らなくてよかったですね~」
って言いながら、心の奥では
「いや、もうちょっと降るって言ってたじゃん…」
と、誰に向けるでもない文句が浮かぶやつ。

雪が降ると大変なのは分かってる。
交通も乱れるし、予約はばんばんキャンセル出るし、正直いいことは少ない。

それでも、
散々煽られた分だけ、
“それなりの景色”を期待してしまう人間の性。

期待して、準備して、覚悟まで決めたのに、
現実はただの「寒い朝」。

この温度差が、地味にメンタルを削ってくるんですよね。

そして結局、
いつもより早起きしただけ
いつもより厚着しただけ
いつもより天気予報を信じただけ

何も起きない朝ほど、静かに疲れるものはありません。

とはいえ、これが一番平和。
雪が積もらないことに文句を言える余裕があるって、
たぶん幸せなことなんだと思います。

今日も昼には道路は乾いてて、
空は寒そうな顔をしてるだけ。

また次の週末の「最強寒波」に、
きっと同じように振り回されるんだろうなと思いながら、
とりあえず昼ご飯を食べて、
何事もなかったように午後後半のお客様を担当します。

次こそ本当に降るのか、
それともまた肩透かしなのか。

テレビで放送している新潟県内の暴風雪中継映像と
自分の眼前のカラッとした道路の状態の乖離から
つくづく新潟は縦に長すぎて上と下で完全別世界なんだよなと、ひとりごちたりもします。

もう予報は信じないと言いながら、
誰かが言い始めた「佐渡ブロック」的な迷信をそろそろ信じたりもしながら
どうせまた、しらずスマホの天気アプリを開いてしまうんでしょうね。